かゆくないのに掻く?肌荒れを悪化させるもう一つの原因

美素肌情報

肌をくのはかゆいからだけではありません。

中には痒くないのに肌を掻いてしまう場合があります。

その主な原因は習慣やストレスであるため、通常のスキンケアなどの治療法だけではなかなか解決しません。

掻くのがやめられなくなる(嗜癖的掻破行動)

最初は肌が乾燥するなどの何らかの原因で、ちょっとした痒みを感じたのかもしれません。

特に気にすることもなく軽い気持ちで肌を掻きます。

少し掻くと一時的に痒みが収まり、気持ちいいと感じます。

しかし、肌が傷つくとさらに強い痒みを感じるようになり、また掻いてしまいます。

最初よりも強いちからで掻いてしまうため、より肌が傷つきます。

しかし同時に、より気持ちいいと感じるようになります。

掻くと気持ちよくて気分がすっきりするため、痒みを感じていなくても肌を掻くようになります。

これが習慣化してしまい、掻く行為がやめられなくなります。

このように、痒くなくても掻き続ける状態になってしまうことがあります。

これを嗜癖的掻破行動しへきてきそうはこうどうといいます。

アトピー性皮膚炎などの皮膚疾患を悪化させる原因にも、このような習慣化・依存化が関係していることは少なくありません。

主な原因はストレス

嗜癖的掻破行動の主な原因はストレスです。

ストレスの原因は人それぞれですし、そのストレスを発散させる方法も人それぞれです。

ストレス発散のために痒くもないのに肌を掻くことがあるのです。

「肌を掻くと気分がすっきりする」という経験をしていた場合、嗜癖的掻破行動に繋がる可能性があります。

無意識に掻いてしまう

掻こうと思って掻いているわけではなく、無意識にしてしまっていることが多くあります。

ストレスを感じていることにも気付かず、いつの間にか肌を掻いているのです。

そして、荒れた肌を見て「また肌を掻いてしまった」と自己嫌悪に陥り、さらにストレスが溜まり、もっと強いちからで肌をあちこち掻いてしまいます。

このようなストレスの悪循環も重なり、肌を掻き始めたら止まらなくなります。

対策は困難

嗜癖的掻破行動をやめるには、ストレスの原因を排除したり、別のストレス発散方法を試すなどが考えられますが、どちらも簡単ではありません。

ストレスの原因は仕事や学校、家庭、病気など身近なところにあることが多く、簡単に排除できるものではないからです。

そして、ストレスは日常的・慢性的に襲ってきます。

そのため、いつでもどこでもすぐに可能な「肌を掻く」という行為は、ストレス発散方法として選ばれやすいのです。

「肌を掻くな」と言うのは簡単ですが、それを実行するのはまず無理です。

ストレスの原因を取り除くために生活習慣を変えることも困難ですし、生活習慣を変えたからといってストレスが無くなるわけではなく、また別のストレスを発生させるかもしれません。

まずは知ること

対策としてまず必要なのは「知ること」です。

肌を掻く理由は痒みだけでなく、ストレスなども原因になるということを頭に入れておきましょう。

肌を掻いてしまう原因として水や空気、食べ物や衣服など、物質的な原因をまず疑うことが多いですが、精神的な面も原因になるということを認識しておくことが大切です。

本人だけでなく、家族と一緒に知ることが重要です。

周りの理解や協力がないと解決へのハードルがとても高くなります。

そして、自分や家族がなぜ肌を掻いているのか、本当に痒いからなのか、掻くことが癖になっていないかなど、いつも気にしてみてください。

知ることで見る目が変わり、原因や対策が見えてくるかもしれません。

ストレスで本当に痒くなることもある

ストレスを感じると汗やストレスホルモンが分泌されて、本当に痒くなることも多々あります。

もし肌を掻く原因がストレスだと判明したとしても、「痒みは無かったはずだ」とすぐに決めつけないように注意してください。

痒みが無かったのか、それとも本当に痒かったのかは、本人でもわからないかもしれません。

判断や対策を間違えると逆にそれがストレスになり、症状を悪化させてしまう場合があります。

気になって触る

肌が傷つくと見た目や感触が悪くなるため、とても気になります。

気にするとついつい触ってしまい、それが刺激となって痒みを感じ、肌を掻き始めます。

この場合、もともと痒みは無かったのに、不用意に触ってしまうことで痒みを誘発させています。

痒くないときは荒れた肌に触らないのが一番です。

あまり触らないように意識したり、他のことに集中するなどして、できるだけ触らないようにしましょう。

皮膚むしり症

「ニキビを潰す」「かさぶたを剥ぐ」「ささくれをむしる」というのは、多くの人が経験した事があると思います。

それ自体はあまり問題は無いのですが、これらの行為がエスカレートしてしまい、正常な皮膚まで傷つけてしまう人がいます。

このような症状がある場合、「皮膚むしり症」と診断される可能性があります。

嗜癖的掻破行動と違い、

・人前ではしない
・毛髪を引き抜く(抜毛症)
・爪を噛む
・他の精神障害も有する

などの特徴を有することがあります。

中には、皮膚むしり症と嗜癖的掻破行動を併発している場合もあります。

皮膚むしり症の場合、治療には認知行動療法などの精神療法が必要になります。

参考文献

「セルフモニタリング法を使用した成人型アトピー性皮膚炎患者の掻破行動に関する研究」
長内志津子
富山医科薬科大学看護学会誌 第6巻1号 2005
https://cir.nii.ac.jp/crid/1390853649735774592?lang=en
(参照日2022-11-1)

「ストレスによる掻破行動」
中村 覚
東洋医学研究所
http://www.touyouigaku.org/old/koramu/21nenkoramu/2gatu/index.htm
http://www.touyouigaku.org/old/koramu/22nenkoramu/7gatu/index.htm
(参照日2022-11-1)

「ひふの病気」
小林 美咲
日本臨床皮膚科医会
http://plaza.umin.ac.jp/~jocd/disease/disease_04.html
(参照日2022-11-1)

「アトピー性皮膚炎」
檜垣 祐子
東京女子医科大学附属女性生涯健康センター
https://www.jstage.jst.go.jp/article/arerugi/59/2/59_KJ00006159565/_pdf
(参照日2022-11-1)

「皮膚むしり症」
Katharine Anne Phillips
MSD Manual
https://www.msdmanuals.com/ja-jp/
(参照日2022-11-1)

筆者

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