肌の洗いすぎで乾燥肌などの肌トラブルを引き起こしている人が少なくありません。洗いすぎと言っても、常識的な洗い方がすでに洗いすぎの状態です。
朝起きたら、洗顔料でしっかり顔を洗う。
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帰宅後や入浴前にクレンジングで化粧を落とし、洗顔料でしっかり顔を洗う。
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夜はお風呂に入り、シャンプーで髪を洗って、ボディソープを使ってゴシゴシ体を洗う。
これは多くの人が行っていることですが、明らかに肌を洗いすぎています。
わたしも洗いすぎていた
実は、私も昔はこのような洗い方をしていました。
物心ついたときからそれが当たり前で、そのように教育されていましたし、それを疑うこともありませんでした。
私は小さい時から肌が弱く、親が保湿剤などの化粧品を塗ることで対策をしてくれていました。
ですが、いくら保湿剤を塗っても良くなりませんでした。
洗いすぎを疑う
肌の洗いすぎに疑問を持ったのは成人してからのことです。
洗剤を使ってしっかり肌を洗う事は当たり前だったので、それで肌が荒れるなんて思ってもみませんでした。
むしろ、「肌はしっかり洗うもの」と小さい頃から刷り込まれていたのです。
だからこそ、大人になるまで疑うこともありませんでした。
肌の洗いすぎをやめて、アトピーなどの肌荒れの症状はずいぶんと改善しました。
最初は不快感があったり、「匂わないだろうか」と心配もしていましたが、しばらくしてくると慣れてきたし、クサイと言われたこともありません。
そして、その経験が今の仕事に繋がり、石鹸のいらないタオルやコットンシートを開発・販売してきました。
なぜ洗いすぎが当たり前に?
そこでふと思ったのですが、そもそもなぜ”肌の洗いすぎ”が当たり前になったのでしょうか?
少し考えてみました。
1960年代頃まで風呂の無い家が多かった
今では毎日の入浴が当たり前ですが、昔、毎日入浴する人は少数派でした。
各家庭に風呂が普及し始めたのは1960年代のことです。
その頃までお風呂のない家が多く、銭湯に行ったり、家で行水するのが一般的でした。
毎日入浴したくてもできないですし、そもそも毎日入浴したいと思う人すらあまりいなかったはずです。
1980年代に毎日の入浴が当たり前に
風呂が普及し始めてから少しずつ毎日入浴する人が増えていき、1980年代には多数派になりました。
以前は数日~数週間に1回程度の入浴頻度だったのが、毎日の入浴が当たり前になったわけですから、人の肌にとっては大きな変化だったのではないでしょうか。
風呂普及と同時期に液体洗剤も登場
風呂の普及と時期を同じくして、シャンプーやボディソープなどの液体洗剤が登場しました。
石鹸で髪を洗うとゴワゴワしてとても不快ですが、液体シャンプーには様々な成分が添加されているので不快感がほとんどありません。
液体洗剤は石鹸に比べて使いやすく、家風呂の普及も相まって、石鹸よりも液体洗剤の方が多く使われるようになっていきました。
入浴環境が変わったのに洗い方がそのまま
このように、風呂や液体洗剤が普及し、日本人の入浴環境はガラリと変わりました。
しかし、肌の洗い方は以前と変わらず、「しっかりゴシゴシ洗う」洗い方のままです。
数日に一度しか入浴できない時代は、そのような洗い方で問題なかったのかもしれません。
しかし、毎日の入浴が当たり前になった現代になっても、その洗い方を続けるのは肌に良くないのです。
さらに、使いやすい液体洗剤の普及が、肌の洗いすぎに拍車をかけたと考えられます。
毎日入浴する習慣になったのであれば、それに合わせた肌の洗い方に変えていく必要があります。
洗いすぎによる肌荒れはすぐに現れない
洗いすぎによる肌荒れはすぐに現れないことも、洗いすぎを習慣化させてしまった一因だと思います。
人にもよりますが、何日、何週間、何年と洗いすぎを続けることで肌が荒れてきます。
症状が現れるまでに時間がかかると、何が原因かわからなくなります。
「昨日洗いすぎたから、今日肌が荒れた」というようなものなら、とてもわかりやすいのですが、「最近肌が荒れてきた。一年間洗いすぎてたからだ。」と感じる人はいないわけです。
どういう洗い方をすればいい?
毎日入浴していれば、石鹸、シャンプー、ボディソープなどで毎日ゴシゴシ洗う必要はありません。
肌の汚れは水をかけながら手でなでるだけでもある程度落ちますし、タオルやコットンシートを使えばしっかり落とせます。
シャンプーは基本「湯シャン」がおすすめです。
洗剤の使用頻度を減らす、優しく洗うようにするなど、肌を洗いすぎないように意識すれば、肌荒れは減ってくるはずです。
※湯シャンについては下のブログをご覧ください↓
※体質や職業などにより、石鹸を使った方がいい場合もあります。詳しくは下のブログをご覧ください↓
※足やデリケートゾーンなどの皮膚感染症が起きやすい部位は石鹸を使って洗ってください。
※皮膚疾患がある場合は、医師に相談してください。
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